昨年12月末で会社を辞めました。
在職中から求人を見ては応募していたのですが、如何せん選考落ちが続き、これはポートフォリオ(自分の履歴や能力をアピールするための作品集)をもっと充実させないことには話にならないのだろうと思い、約3ヶ月ほどその制作期間に充てました。
わたしは駆け出しのWebデザイナーなのですが、その3ヶ月で
3つのサイト制作
うまきさんに紹介していただいたチラシのデザイン
YouTubeチャンネルの立ち上げ
をやり遂げ、いざ就職活動!という時に、新型コロナの感染が本格化してきました。
パニック障害と郊外からの通勤
以前からこのブログでも書いていますが、わたしはパニック障害があるため満員電車に乗ることが苦手です。
昨年、鞍替えの転職のため収入が落ちると考え、家賃の安い千葉県影薄市に引っ越してきたため、ここから都内へ通勤なんて考えただけで発作が起きます。
千葉といっても東京に最も近い市川であれば都心まで1時間弱で着きますが、影薄市となれば1時間半、さらに自宅が駅から遠ければプラス10分、20分かかるので約2時間です。
もちろんわたしの両親をはじめ多くの東京郊外に住む団塊の世代は、それを毎日こなしてきたのでそれが当たり前のように言いますが、まぁそれは親が自ら決めたこと。子供らは違うと思うんですよ。時代も違いますしね。
そういう暗黙のプレッシャーみたいなもの、千葉や郊外育ちの人には少なからずある気がするんだよなぁ、東京に通って当たり前、それが仕事、みたいな感覚。
新宿の専門学校に通っている時(この時にパニック障害を発症)、仙台や新潟、北海道から来てもちろん都内で一人暮らしをしていた友人たちはわたしの通学時間を聞いて、「毎日が小旅行じゃん」と軽く笑っていました。
「うるさいわ、田舎もん」と言っておきましたが。
平時と違う!何かが違う!
おっと、話が外れそうになりましたが、そんなわけで3月末から新たに通勤圏内の千葉県内のお仕事か在宅のお仕事を探し始めました。
すると、昨年夏の就職活動時にはなかったことが。
応募しても無視が多い。
以前は応募したら、書類選考落ちでも連絡がありました。(連絡が早すぎてイラっとすることもありましたが)
しかし、今回は応募しても無視が多く、また、返信があっても必ず
「現在、大変多くのご応募をいただいており、次の選考に進む方のみに返信させていただいておりますのでご容赦〜…」
という文言が書かれていることがほとんどでした。
さらに、
勤務可能時間とか訊いといて無視。
面接希望日を訊いといて無視。
面接したのに合否の連絡ナシ
これは今までは絶対になかったので(偶然?)、結構驚きでした。
幸い乗り気じゃなかった会社だったのでよかったですが、これは2、3件ありました。
もう、「貴意に添えず…」の文章を見ると吐き気を催していたので無視でも構わないのですが、とにかくそれくらい応募が殺到しているのはどうやらどこも事実なようです。
そんな状態なので、正社員、契約社員、アルバイト、パート問わず片っ端から応募しまくりました。
派遣は実務経験2、3年以上の即戦力でないと、登録の時点で鼻で笑われる(?)し、やはり在宅案件がほとんどありません。「正社員はテレワークになったのに派遣は出社を命ぜられた」というニュースを目にしますよね。本当にひどい差別。
そして、コロナで少しよかったのは、「在宅」というワードを大手を振って堂々と使えるということです。
以前は、在宅というのは「怠け者」だとか「コミュニケーション能力がないのか」とか思われそうな感じでしたが、今や在宅を希望する理由として、感染症に対して慎重=自己管理、さらには仕事の効率性を堂々とアピールできるいい時代になったと思います。
そしてわたしのようなパニック障害やその他の病気で、家でなら働けるという人にチャンスが与えられるいい機会になって本当によかったです。
緊急事態宣言解除前のフライング対面面接
わたしの親はどちらも持病があり、父は数年前に肺炎を経験+リウマチで、母は糖尿病です。
亡くなった志村けんさんとは年齢も一緒で以前に肺炎を起こした時期も近いわたしの父。
20代の若さでなくなったお相撲さんと同じ糖尿病の母。
そのため、わたしが不用意に会いに行ってもし感染させてしまったら、と考えると両親に会う気にはなれず、3ヶ月間全く会いには行きませんでした。
しかも父の家なんか徒歩15分で行けるのに、同居する96歳になる祖母に絶対にコロナ等のウイルスを持ち帰ってはいけない、となかなか会えず…もう1年以上会ってないのに…
そんな中5月末、緊急事態宣言解除の前の週に、対面面接の連絡が2件程あり、全然内定が決まらなかったわたしはすごく悩みました。
「親に会いに行くなら、面接をした後2週間空けよう」とか、「もし内定をもらったら初出勤前に親に会いに行こう、その後会えるのはワクチンができてからかな」とか色んなことを考えてしまいました。
ですが、結局ご辞退申し上げました。
仕事が見つからなくて精神的に苦しいけど親の命には変えられないと思い、5月いっぱいは都内での面接になる会社は選考を辞退をしました。
大袈裟かもしれないけど、やはり万が一が起きたらたぶん自分が立ち直れないから。
慣れないWeb面接
50社くらい応募した中で、書類選考が通って面接まで辿り着けたのは10社ほど。もちろんWeb面接。
自分の経験不足もありますが、やっぱり在宅で仕事したい人多いんだよ。
最近では在宅で生産性が下がったといって出社に戻す企業が出てきたりしてるみたいですが、在宅で仕事し辛い人も効率が上がる人もどちらもいるんだと思いますよ、確実に。
だから、一律に出社に戻すんじゃなくて、社員一人一人が選べばいいだけの話なのに、日本の企業は考え方が狭いな、と思いました。
それにより発生する満員電車でどれだけストレスを抱えている人がいるか。それは自分の会社だけの話ではないのではないでしょうか。
結論、Web面接よかったです。
これを言ったら元も子もないかもしれませんが、この時期に対面面接なんて、受かるか受からないかわからない会社に危険を冒して行きたくないっていうのが正直な気持ちです。
しかも、今の時期は面接時でもマスクをしますから、顔がほとんど見えず(別に見えなくてもいいかもしれませんが)、逆にWeb面接の方が画質はともかくしっかり顔全体が見えるわけですよ。
しかも交通費はかからない。安全。
最初のWeb面接の時、まず上をいつもの面接着であるブラウスに着替えた瞬間、
「あれ、これって…下スウェットでいいよね……テレビとかでも言ってるもんね…」
と少しビビりながら、椅子を低くして絶対に見えないようにして臨みました。
そして開始時間10分前くらいから伝えられたミーティングURLやSkypeに接続して待機。
最初はこの段階でものすごく緊張しました。
だけど、接続されて相手の顔が見えると、不思議と緊張が和らぐんですよね。なんだろう?
余談です。これはコロナ前の話なのですが、ある企業の面接で部活動の経験をしきりに訊いてくる会社がありました。
しかも向こうからオファーが来た会社なので、わたしの年齢は知っててオファーをしているはずなのですが、アラフォーのわたしに部活動の話を訊いてくるってなんなんでしょうねぇ。
新卒用だけじゃなく、中途用の面接マニュアルはなかったんですか?って感じでした。
「何部でしたか?」と訊いてくるので、「吹奏楽部でした」と答えると、「高校は?」と訊かれ、「やりたかった軽音楽部がなかったので、部活には入らず友人とバンド活動をしていました」と答える。
その後、「今までで一番がんばったことはなんですか?」と訊かれたので、「実は今でして、プログラミングやデザインの勉強を重ね、資格も取り…」というと、「部活動で一番がんばったことはなんですか?」と訊いてきた。
なんでそんなに部活のことを訊きたいんでしょうね。いまだに謎です。
ちなみに税理士事務所さん。
最近は税理士事務所とか探偵事務所とかが別事業でWeb制作やるところが多いんですよね、特に千葉。
リモート採用試験
その不採用になった50社の中で採用試験的なものを4社くらい受けました。
年齢や経験だけで判断されるよりは、実力を見てもらえるということで張り切って受けましたが、すごく大変でした!
(ちょっと専門的な話になるのでWebに興味がない方は読み飛ばしてください…)
ある企業は、バナー制作x2とシングルページx1本(パララックスやその他JavaScript処理を含むサイトをレスポンシブ対応で)を1週間で。駆け出しのわたしには結構キツかった!
ある企業は、本格的な社内報2ページ分のデザイン含む制作を1週間で。しかもInDesignを使わなければならず、Illustrator一辺倒だったわたしにとっては勉強になりましたが、なんせ初めてだったのでこれもキツかった!
またある企業は、自分でテーマを決めたランディングページとコーディング。これも1週間くらい。自分でテーマを決めるっていうのが考えるだけで時間かかっちゃってつらかったなぁー!
あとは、適性検査式のところ。指定されたサイトにアクセスすると、50問くらいの質問(リーダーシップがある方だ→そう思う・ややそう思う・全く思わない、から選ぶみたいなやつ)を3回と、最後は国語、算数とか展開図みたいなのを100問くらいやらされ、頭が死にました。
これ、在職中の人は無理だよね。
まぁがんばってやりましたが全て不採用でした。ちーん。
内定!
しかし先日、3ヶ月の死闘の末、ようやく内定が決まりました!
涙です。
あまりに不採用が続いていたので
「どうせわたしなんか、田舎による田舎のための、テンプレートでホームページを量産する激安制作会社にしか受からないだろうなぁ、それでも採用されればいい。実績を積むためにがんばろう」
と多少卑屈気味になっていたのですが、絶対ダメだと思っていたおしゃれな業界に内定をいただきました!
しかもほぼ在宅+月数回の出社も千葉県の通勤圏内♪
週3だけど、今はここに集中してがんばります!
と、この記事を書いて1日寝かせている間に…
同時期に面接を受けた2社からも内定をいただきました!
残念ながら、条件が合わなかったため辞退させていただきましたが…
合わなかった条件の一つはお給料の面なのですが、少し気になったのは面接の時に「在宅なので950円くらいでも…」的なことを言われたことです。
これだけが辞退した理由ではありませんが、AdobeとかMicrosoftとかのライセンス料、さらに家賃、光熱費、交通費が必要ないんだから、むしろその浮いた経費分…と思ってしまいました。別にいいんですけどね。
しかし千葉の求人に応募したら立て続けに3件の内定って…ありがたや。
最後に。
とにかく今は求人募集には応募が殺到しているみたいです。特に在宅案件。
わたしが応募しているWebデザインのお仕事はある程度知識が必要で、そんなに誰でもできる簡単なお仕事ではないと思うのですが、それでもやはり経歴・知識を持ち合わせている求職中の方はたくさんいらっしゃるんでしょうね。
これを機に、爺さんが経営する企業は放っておいて、どんどん千葉やその他の地方にに移転する会社が増えてくれることを心から祈っております。